尺八制管師 永井栖鳳(せいほう)先生
上山市の東、山に向かい約10km、廃墟蔵が立ち並ぶ不思議な空間「古屋敷村」があります。
元々は由緒ある村のようで、個々の家々は蔵と藁ぶき屋根の立派な構えで奥には分校までありました
。
今住んでいるのは「尺八制管師・吹奏教授 永井先生」ご夫妻と、他1軒のみだそうです。
雪も多く、携帯電話も通じないそんな場所で、お二人は古民家を自分たちで再生して住んでいます。
お住まいは、ふすま戸や欄間が美しく自分で再生したとは思えないでき、まきストーブは欅の薪のみ使用で想像以上に暖かく快適です。
驚くべきは、家の周りと暮らし!自分で石を積み造った池が二つ、栗の木を切って作ったという渓流に降りる階段と増水対策にウインチで上下する橋、BBQもできるという屋外テーブル、仕事部屋も全部手作りだというのは驚きです。
そんな環境でイワナやヤマメを釣り、烏骨鶏を育て、米を作り、敷地内に湧く湧き水を使い十割蕎麦を打つ!まるで仙人のような暮らしぶりです。
それ以外は、毎日何時間と一人仕事場にこもり尺八を制る、雑音もなく邪念もなく、名人とはこの様なものなのかと納得してしまいます。
道具も凄い、実家にあった名刀を加工し造った物や特殊な工具がいっぱい、尺八の内面には本漆を50回も塗っては削り、今までの経験で音高、音質を調整していくのだそうです。
本当に感動してしまい、ご夫婦のお人側に甘えて相当長居をしてしまいました。
本当に楽しい時間をありがとうございました。